注文住宅の地震対策とすぐにでもできる住宅の地震対策
- 2020.11.272023.9.12
- 家づくりがwakaru
日本は地震が多い国だからこそ、「地震対策として、耐震性の優れた住宅に住みたい」と考える方は多いでしょう。 注文住宅を建てる際にも耐震性が気になるものですよね。 しかし、具体的に「耐震性が優れた住宅」とはどのような住宅なのでしょうか。 今回は住宅の耐震性や注文住宅の地震対策、すぐにでもできる住宅の地震対策をお伝えしていければと思います。
そもそも住宅の「耐震性」とは?
住宅の「耐震性」
住宅の耐震性とは「地震が発生した時の揺れに耐えられる度合い」のことです。 耐震性が高い住宅ほど、より強い地震の揺れにさらされても倒壊したり、破損しにくいとされています。 建築基準法にも耐震性についての項目が設けられており、法律で定められている基準値以上の耐震性を備えていなければ建設することはできません。
耐震性の基準について
住宅の耐震性を示す基準は、耐震等級というものが用いられます。 耐震等級は1から3まであり、耐震等級1になれば建築基準法で定められている耐震性と同程度の耐震性をもつ住宅とみなされます。
上図のように、等級が上がるにつれて耐震性能に優れています。
耐震等級1の住宅と比べて耐震等級2は1.25倍、耐震等級3は1.5倍の地震力にも耐えられる性能を備えた住宅といわれています。
注文住宅を建てる際に知っておきたい「耐震」「制震」「免震」とは?
住宅の構造も、注文住宅を建てる前に考えるべきポイントです。 注文住宅の地震対策には「耐震構造」「制震構造」「免震構造」の3種類があります。 それぞれの違いをご紹介します。
耐震構造
住宅の構造の中でも、地震の揺れに強い構造を、「耐震構造」といいます。 最もよく使用される構造で、耐震性にも優れています。 耐震構造は地震の縦の揺れに強く、揺れに耐えるイメージです。 耐震構造の住宅は、耐震壁と呼ばれる補強材の入った壁を入れます。 建物自体が頑丈であることも特徴のひとつです。
制震構造
住宅の構造の中でも、揺れを吸収するのが「制震構造」です。 建物の中に地震の力を吸収する「ダンパー」を入れることが特徴です。 高層階ほど地震の揺れは強く感じるものの、揺れの増幅は抑えることができます。 揺れの増幅が少ないと家具の転倒や建物の倒壊の可能性を抑えられることがメリットです。 マンションなど高い建物によく使われます。 最近は注文住宅で、耐震構造に加えて制震構造をプラスすることもあります。
免震構造
免震構造は、地震による揺れを建物に伝えず吸収する住宅の構造です。 建物に揺れが伝わらないので、住宅などの建物への影響が少ないのがメリットです。 地震による壁のヒビ割れの心配が軽減されます。 また地震の揺れが伝わらないので、家具の転倒も防ぐことができ、下敷きになるなどの二次災害も防げます。
耐震性の高い住宅の特徴
耐震性が高いと評価される住宅には「強い基礎」「耐力壁」「家の重力バランス(壁の設置場所)」「強い床」「家全体の重量が軽い」といった特徴が挙げられます。 耐震等級3クラスになれば、これらの特徴がほぼクリアされていると考えられるでしょう。 実を言えば、地震後も住み続けることを考えるのであれば、耐震等級1は十分と言い切れません。 耐震等級3になると間取りの自由度などは低くなりますが、地震対策という側面からは非常に頼もしい家だと言えます。
被害を最小限に抑えるためにすぐにでもできる住宅の地震対策
どんなに住宅の耐震性を高くしても、地震の際にタンスや食器戸棚が転倒して下敷きになったり、逃げ道をふさがれたりしては意味がありません。 被害を最小限の抑えるためにすぐにでもできる住宅の地震対策をいくつかご紹介します。
地震対策①:家具の固定
地震が起こったとき、最も危険を及ぼす可能性が高いのは自宅の中に置いてある家具類です。 寝室や子ども部屋には、できるだけ家具を置かないようにするか、背の低い家具を配置し、転倒したときに出入り口を塞がないよう気を付けてください。 また手が届く場所に懐中電灯やスリッパ、ホイッスルなどを備えておくことも地震対策として有効です。
地震対策②: 飲料・食料の備蓄
電気やガス、水道などのライフラインが止まることを想定し、3日分の飲料水と食料を用意しておきましょう。 3日というのは地震発生後から救援物資が届くまでの想定期間とされています。 水は1人1日3リットルが目安です。非常食は米などのご飯、ビスケット、板チョコ、乾パンなど保存が利いてエネルギーになりやすいものが良いでしょう。
地震対策③:非常用持ち出しバッグ(防災バッグ)の準備
揺れが収まったら、安全な避難場所に移る必要があります。 この際、すぐに持ち出せるように非常用持ち出しバッグ(防災バッグ)を準備しておくと安心です。 このバックには避難生活に必要なもの、例えば先述の食料・飲料のほかに、通帳や健康保険証などの貴重品、消毒液や常備薬などの救急用品、ヘルメットや防災ずきん、懐中電灯などの防災グッズ、衣類、日用品等を入れておきましょう。 これらは量が多すぎると非難の妨げになる可能性もあるため、持ち出せる範囲に留めましょう。
地震対策④:避難場所・避難経路の確認
平時であればすぐにたどり着ける避難場所も、地震によって状況が変化することですんなりとたどり着けないということも考えられます。 慌てずに避難するためにも自治体のホームページや国土交通省ハザードマップポータルサイトなどから防災マップやハザードマップを入手しておきましょう。
地震対策⑤: 家族での防災会議
地震が発生した際、家族がそれぞれ別々の場所にいる可能性もあります。 そうなったときの安否確認方法や集合場所などを予め話し合っておきましょう。 災害時は携帯電話の回線が繋がりにくくなるため、災害用伝言ダイヤルや災害用伝言板の使用の確認も一緒にしておくと良いでしょう。 最近は災害時にSNSなどのデマが問題になることもあるので、偽情報に踊らされることなく、できるだけ正確な情報を得られる方法を家族で共有しておくことも必要です。
まとめ
今回は注文住宅の地震対策やすぐにでもできる住宅の地震対策をご紹介してきました。 注文住宅を建てる際には耐震性の優れた家づくりをしたいですよね。 なお、現在お住まいの住宅も大地震が起こった時に被害を最小限に抑え、パニックを起こさないためにも地震対策をしておくことをおすすめします。 広島建設の注文住宅「セナリオハウス」では耐震性、耐久性にこだわった構造・工法、性能をご提案しています。
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